すみれ通信2019年9月号
すみれ通信 2019年09月01日
9月20日、4年に一度開かれるラグビーワールドカップが日本で開幕されます。ラグビー世界王者を決める戦い、どんな熱戦が見られるのか楽しみですね!
ところで、ラグビーの試合を見ていると、選手の口元からカラフルなマウスピースが見えることがあります。これは「マウスガード」という口元を守る道具です。弾力性のある材料でできており、外形はU字形をしていて通常は上顎に装着します。
ラグビーやサッカー、ボクシング、バスケットボールなど、選手同士がぶつかりあう激しいスポーツでは、誤って歯や顎の骨を折ってしまう事故も少なくありません。このため「マウスガード」をはめて怪我を予防しているのです。また、装着すると瞬発力やタックルのインパクトが強くなる効果もあるといわれています。試合を見ることがあったら、選手の口元にも注目してくださいね。
オーラルフレイルは要介護の入り口!?
英語で「オーラル」は『口腔の』、「フレイル」は『虚弱』を意味します。オーラルフレイルとは2つの単語の掛け合わせで『口を介した体の衰え』のことです。
健康と要介護の間には、フレイルと呼ばれる、老化のはじまりを示すサインとなる中間的な段階があるとされています。その手前にある、前フレイル期に「オーラルフレイル」の症状が現れます。
★どんな症状なの?
「オーラルフレイル」の症状は、食事を食べこぼす、固い物が噛めない、むせるようになった、滑舌が悪くなった等のささいな症状です。しかし口腔機能が衰えると、次第に食べたり話したりすることが億劫になるだけでなく、栄養状態の悪化によって筋肉がやせ、体力が低下して外に出かけることが面倒になってしまいます。そうして高齢者が社会とのつながりを失うと、まるでドミノ倒しのように心身の活力が弱まり、簡単に転んで骨折したりして次第に要介護状態になっていくのです。健やかで自立した暮らしを長く保つためには、この段階で早く気づき、予防や改善に努力することが大切です。
★オーラルフレイルチェック ※3点以上となった方は、専門的な対応が必要です。
★オーラルフレイルの予防方法
オーラルフレイルの予防として最も大切なことは、健康な歯と歯茎を保つことです。「8020運動」といって、80歳で20本以上の歯があれば、食生活にほぼ満足することができるとの調査結果があります。
まずは、日常の歯磨きはもちろんのこと、歯科医院で定期検診を受けることを習慣にしましょう。また、もし歯を失ってしまったら、そのままにせず適切な治療を受け、食べ物を噛めるようにしておくことが大切です。健康はお口から。いつまでも健康でいられるように、お口の健康を心がけましょう!