すみれ通信2019年6月号
すみれ通信 2019年06月01日
6月4日~10日は歯の健康週間です。今年の標語は『いつまでも 続くけんこう 歯の力』です。お口の健康は、全身の健康とも関係しています。元気に毎日をおくれるように、歯磨きをはじめとしたお口のメンテナンスを見直しましょう!
さて、今注目されているスーパー乳酸菌「ロイテリ菌」をご存知ですか? どこがすごいかというと、ロイテリ菌を摂取することによって口腔内の環境を整えることができ、2週間以上摂取すると、お口の中の虫歯菌や歯周病菌を減らすことができるのです!他にも、口臭の予防、便秘の改善、免疫力アップ、ピロリ菌の抑制、骨密度減少の抑制など、様々な効果があるといわれています。
また、人の母乳由来の菌なので安全で、赤ちゃんからお年寄りまで安心して摂取することができます。最近ではロイテリ菌のタブレットやヨーグルトなどが販売されていますので、皆さんも一度試してみてはいかがでしょうか? 虫歯予防の基本は毎日の歯磨きとプロの手によるクリーニング。さらに、虫歯予防の便利なグッズを取り入れながら、上手に予防しましょう!
虫歯リスクが激減!スウェーデン式虫歯予防
★なぜスウェーデンは虫歯予防大国なの?
今でこそスウェーデンは虫歯予防国として知られていますが、かつては日本と同等に虫歯や歯周病の多い国でした。虫歯・歯周病だらけの状況を重く見たスウェーデン政府は、1970年代に「虫歯、歯周病予防」を国家プロジェクトとしてスタートさせ、現在では子どもの虫歯は日本の約10分の1以下に減りました。虫歯ゼロ大国スウェーデン式の虫歯予防法をぜひ取り入れましょう。
①お掃除グッズを使おう
歯ブラシだけでは歯の汚れの6割程度しか落とすことができません。虫歯になりやすい場所に合わせて道具を使い分けましょう!
歯と歯の間→デンタルフロス
歯と歯肉の隙間→歯間ブラシ
歯ブラシが届きにくい奥歯のくぼみや歯間→ワンタフト歯ブラシやスポットブラシ
②食後や寝る前にはブラッシング
食後は毎回10分~30分以内に歯を磨きましょう。また、寝ている間に虫歯菌や歯周病菌が増殖するので、寝る前には念入りに歯を磨きましょう。
③フッ素の力で歯を強化
フッ素は、虫歯菌が出す酸に対して抵抗力のある強い歯を作ったり、虫歯菌の働きを抑制できる働きがあります。歯磨き粉はフッ素の入っているものを選びましょう。
④食後のキシリトールで歯垢を寄せ付けない
キシリトールには、ミュータンス菌などの虫歯菌の働きを抑制し、歯を溶かす酸を作らせない働きがあります。食後、歯を磨く前にキシリトールガムやタブレットを噛みましょう。
⑤0歳からデンタルケア
スウェーデンでは、まだ歯の生えていない赤ちゃんから、食後歯ブラシを口の中に入れて歯ブラシに慣れさせます。そうすると乳歯が生えてからの歯磨きを抵抗なく行うことができるようになります。
⑥歯の健康を守る!プロのケア
スウェーデンでは多くの人が、虫歯はなくても、定期的に歯科医院を訪れています。目的は歯科衛生士による「プロフェッショナルケア(通称プロケア)」を受けること。もちろん当院でも受けることができます。特殊な器具を使ってお口の中を徹底的にお掃除します。
以上、スウェーデン式虫歯予防法として紹介しましたが、これらの予防法は日本でも既に取り入れられています。違うのは虫歯予防に対する「意識」。スウェーデンでは虫歯になったら歯医者に行くのではなく、虫歯を予防するために歯医者に通うのです。歳をとっても健康に過ごしていくために、自分の歯のケアについて意識を高く持っておきたいですね。